どうも、今の医者とは合わない気がする・・・。
私の患者さんやデイサービスの利用者で、
「主治医から、イヤなことを言われた。」
と落ち込んでいる方をよく見かけるようになりました。
腰や膝が痛い人に、
「歳だから仕方がない。」
すぐに「手術しろ。」
脳卒中の後遺症で手足が思うように動かせない人に
「もう、良くはならない。」
こんなことを言われたら、メンタルが落ちるのも無理はありません。
話を聞いた私も「そんな言い方しなくても・・・。」とは思います。
実のところ、このような話は以前から聞いており、その時は話を聞いてあげればそれで気が済んでいたようでした。
しかし、最近はコロナ不安のせいか、より気に病んでしまっているように感じます。
うつ傾向も強まっている人も多く、ちょっと深刻な気がします。
この記事を読んでいる方の中にも、自分(もしくは家族)と主治医との信頼関係に、何かフラストレーションを感じている人はいるのではないでしょうか?
ではこのような時、医者を変える(転院する)べきなのか?というと、よほどのことがない限り転院はオススメできません。
その理由を、知人(医師)からのインタビューで得た情報をもとに解説します。
また、転院の必要がある場合や医者がネガティブな発言をする理由についても解説していきます。
目次
医者のネガティブ発言の理由
そもそも、私も患者サイドの話しか聞いていないので、本当のところはわかりません。
医者がこのように後ろ向きな話を患者さんにすることがあるのか?
あるとすれば、どのような理由・狙い・戦略があるのか?
例えば、「変に希望をもたせて後でガッカリ」ということを避けるためかもしれません。
と思って知人(医師)に聞いてみました。
知人(医師)によると、
・そういう言い方をしている医者はいる
・基本的に上から目線(大学病院ならなおさら)
・患者はどんどん来る、親身になったり丁寧に接する必要がないと思っている医者もいる(大学病院ならなおさら)
・それで患者が来なくなっても、去る者は追わずというスタンス(大学病院…以下略)
うーん、思った以上に現実的でシビアな話をどうもありがとうございました。
大学病院を避難しているわけではありません。
医者は基本的に激務です。
特に大学病院の医師は忙しいということも存じております。
また、患者に親身に接していたために、振り回されて消耗してしまったという話も聞いたこともあります。
「冷たい」「偉そう」という印象があったとしても、何か事情があるのかもしれません。
「医は仁術」とはいえ、色々と考えさせられる話だなと思います。
基本的に転院をオススメできない理由
転院したとて、状況が好転するとは限りらないからです。
上記の理由から、転院先でも同じような思いをする可能性は高いようです。
むしろ状況が悪化して、「これなら前の医者の方が良かった。」となるリスクもあります。
ちなみに、よく言われるセカンドオピニオンは転院とは意味が異なります。
セカンドオピニオンは、「がん」などの複数の治療方法がある場合に、他の医師の意見を参考にすることで、必ずしも転院するとは限りません。
むしろ元の病院に戻り、主治医と相談することが原則みたいです。
転院の必要があるケース
ここまで、医者を変えるべきではないと書いてきましたが、ものには限度というものがあります。
「もう、行きたくない」というレベルに達したら転院を検討すべき
知人(医師)曰く、「病院に行きたくない」と感じたら、転院したほうがいい。
とのこと。
どうしても医者との相性が悪かったり、「こわい」と感じたりする場合です。
絶対に避けなければいけないのは、ドロップアウト(通院自体を止めてしまう)です。
通院せず治療を受けないまま状態が悪化し、ひどい状況になってどこかの病院に運び込まれる。
それは患者さんやその家族だけでなく、その病院にとっても不幸なことになってしまいます。
だから、
どこかの病院には繋がっていてほしい。
治療を受け続けていてほしい。
という話でした。
(この意見には、誠意だけでなく、何か切実なものを感じます。)
そもそも、イヤな思いをしてまで通院する必要はないはずです。
行かなくなってしまうくらいなら、転院しましょう。
その時は、口コミなどの情報からよく話を聞いてくれる医者を探しましょう。
もしかしたら、何回か病院を変えることになるかもしれません。
紹介状は必須アイテム~どうやってゲットするか~
さて、転院する場合には、これまでの治療経過などの過去データは必須です。
「絶対にもらってください。」と知人(医師)談。
ここが一番のハードルだと思います。
なかなか言い出しにくかったり、気が引けたりするかもしれません。
スタンダードなセリフとして
「引っ越すことになったので~。」
「通うのが大変なので家の近くに~。」
が主に使われているようです。
余計な話はしないでサクッと一言で済ませるようにしましょう。
ここは頑張ってください。
基本的にはすんなりもらえるはずですが、たまに「紹介状は書きません。」という頭のおかしい医者がいるらしいです。(マジか)
でも頑張ってください。
まとめ
・よほどのことがない限り、転院はオススメできない
・どうしても「行きたくない」と感じたら、転院を検討すべき
・話を聞いてくれる医者の情報を集める
・紹介状をがんばって取得する(「引っ越すので~」がオススメ)
病院とのつながりは、社会とのつながりでもあると考えられます。
患者さん自身のため、その家族のため、そして社会のために、治療を受け続けてほしいと思います。